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目次
ビジネスローンに申し込んでも、必ず審査に通るとは限りません。
審査では、事業実績や財務状況、信用情報、既存借入、資金使途、返済能力などが総合的に確認されます。
そのため、審査に落ちた場合は、原因を整理せずに再申込するのではなく、改善できる点を見直すことが重要です。
本記事では、ビジネスローンが通らない主な理由や審査基準、審査落ち後の対処法、申込前に押さえたいポイントまで詳しく解説します。
ビジネスローンの審査では、申込者の信用情報だけでなく、事業の財務状況や返済能力、資金使途など複数の要素が確認されます。
審査基準は金融機関ごとに異なりますが、事前に主な確認項目を把握しておくことが重要です。
ここでは、審査で見られやすい4つのポイントを解説します。
ビジネスローンの審査では、経営者や個人事業主本人の情報も確認されます。
具体的には、年齢や事業経験、現在の役職、申込内容などが確認対象となり、事業を継続して運営できるかを判断する材料として扱われます。
ただし、家族構成や居住年数などが審査でどの程度重視されるかは金融機関によって異なるものです。
そのため、属性だけを意識するのではなく、申込内容を正確に記載し、事業実績や返済計画とあわせて説明できる状態にしておくことが大切です。
個人事業主や経営者が契約者となるビジネスローンでは、CICやJICCなどの信用情報機関に登録された情報が審査で参照される場合があります。
信用情報には、ローンやクレジットの契約内容、返済状況、延滞などの情報が登録されます。
また、過去の支払い状況に不安がある場合は、本人開示制度を利用して登録内容を確認することも可能です。
ただし、信用情報だけで審査結果が決まるわけではありません。
日頃から返済期日を守り、申込時には現在の借入状況を正確に申告することが重要です。
法人向けのビジネスローンでは、決算書などをもとに売上や利益、資産・負債の状況が確認される場合があります。
金融機関は、損益計算書や貸借対照表などから事業の収益性や財務状態を確認し、返済に無理がないかを判断します。
なお、赤字や債務超過があるからといって必ず審査に通らないとは限りませんが、その理由や今後の改善見通しを説明できることが重要です。
そのため、申込前に決算書の数値を把握し、必要に応じて直近の売上資料なども準備しておくと、審査を進めやすくなります。
ビジネスローンの審査では、借入金を何に使うのかという資金使途と、無理なく返済できるかという返済能力が確認されます。
運転資金や設備資金、仕入れ代金など、用途と必要額を具体的に説明できるようにしておきましょう。
また、売上や利益、既存借入、毎月の返済額などを整理し、返済後も事業運営に支障が出ない計画を立てることが大切です。
ただし、資金使途や返済計画が曖昧だと追加確認が必要になる場合があるため、根拠となる資料もあわせて準備してください。
ビジネスローンの審査に通らない場合は、事業実績や財務状況、借入希望額、信用情報など複数の要因が影響している可能性があります。
原因を把握せずに再申込すると、同じ理由で審査が進まないこともあるでしょう。
ここでは、審査で不利になりやすい7つの理由を解説します。
創業・開業から間もない事業者は、過去の売上や利益、取引実績など審査材料が少ないため、返済能力や事業の継続性を判断しにくい場合があります。
特に決算書や確定申告書の提出実績がない場合は、追加資料を求められることもあるでしょう。
ただし、事業歴が短いだけで必ず審査に通らないわけではありません。
そのため、直近の売上資料や取引実績、具体的な事業計画を準備し、今後の収益見込みや返済計画を説明できる状態にしておくことが大切です。
赤字決算や債務超過の状態では、金融機関から返済能力や事業継続性を慎重に確認される可能性があります。
赤字は一定期間の収支がマイナスになっている状態で、債務超過は負債が資産を上回っている状態です。
ただし、一時的な赤字や明確な改善見込みがある場合など、状況によって判断は異なります。
そのため、売上減少の原因や今後の回復見込み、コスト削減策などを整理し、必要に応じて改善計画を示せるよう、申込前に準備しておくことが重要です。
借入希望額が事業規模や収益に対して大きい場合は、返済負担が重いと判断され、審査で慎重に見られる可能性があります。
ただし、「年商の3分の1まで」など一律の基準がすべての商品に当てはまるわけではありません。
金融機関は売上や利益、既存借入、資金使途などを総合的に確認します。
そのため、希望額は必要資金に合わせて設定し、なぜその金額が必要なのか、どのような収益から返済するのかを具体的に説明できるようにしておきましょう。
他社からの借入件数や残高が多い場合は、毎月の返済負担が大きいと判断され、ビジネスローンの審査で慎重に見られる可能性があります。
特に、売上や利益に対して既存借入が多い場合や、短期間に借入が増えている場合は注意が必要です。
ただし、借入があるだけで審査に通らないわけではありません。
申込前に借入先、残高、返済額を整理し、新たな借入後も無理なく返済できるか確認したうえで、現在の借入状況を正確に申告することが大切です。
過去に返済遅延や債務整理などの履歴がある場合は、ビジネスローンの審査に影響することも少なくありません。
個人事業主や経営者が契約者となる商品では、CICやJICCなどの信用情報機関に登録された契約内容や返済状況が確認される場合があります。
ただし、過去の遅延がすべて同じ扱いになるわけではありません。
信用情報に不安がある場合は、本人開示制度を利用して現在の登録内容を確認し、誤りがあれば所定の手続きで訂正を申し出ることも検討しましょう。
申込書類の記入ミスや必要書類の不足があると、追加確認や再提出が必要になり、審査に時間がかかったり、手続きを進められなかったりする場合があります。
特に、氏名や住所、売上、借入額などの申告内容と提出資料が一致しているかは確認しておきたいポイントです。
また、必要書類は商品や申込者の状況によって異なります。
申込前に公式サイトで提出書類を確認し、記載漏れや期限切れ、不鮮明な画像がないか見直してから提出することが大切です。
法人税や消費税などの税金を滞納している場合は、資金繰りや返済能力を慎重に確認され、ビジネスローンの審査に影響するかもしれません。
また、商品によっては納税証明書の提出を求められるため、滞納状況が確認されることもあります。
なお、税金の納付状況は、商品や制度によって確認されるケースも少なくありません。
滞納がある場合は審査に影響する可能性がありますが、一律に融資ができないと断定することは不可能です。
そのため、納税状況を整理し、今後の資金繰りや返済計画を説明できる状態にしておくことが重要です。
ビジネスローンの審査に落ちた場合は、原因を整理したうえで、申込先や借入方法を見直すことが重要です。
同じ条件で繰り返し申し込むのではなく、改善できる点を確認してから次の行動を選びましょう。
ここでは、審査に落ちた後に検討できる4つの対処法を解説します。
ビジネスローンの審査に落ちた場合は、まず申込内容や提出書類、財務状況、既存借入などを見直しましょう。
審査理由は開示されないこともありますが、書類の不備や申告内容の食い違い、赤字決算、税金の滞納など、改善できる要因がないか確認することは可能です。
また、信用情報に不安がある場合は本人開示を利用して確認する方法もあります。
そのため、原因を整理し、必要な改善を行ったうえで、自社に合う商品へ再度申し込むことが大切です。
銀行などのビジネスローンで希望に合わなかった場合は、ノンバンク系の商品を比較する方法もあります。
また、ノンバンクには独自の審査基準を設けている事業者があり、商品によって対象者や必要書類、融資スピードが異なります。
ただし、銀行より必ず審査が通りやすいとは限らず、金利や返済期間などの条件にも注意が必要です。
利用を検討する際は、貸金業者としての登録状況を確認し、返済総額まで比較したうえで無理のない商品を選びましょう。
無担保のビジネスローンで希望する融資を受けられない場合は、不動産などを担保とするローンを検討する方法もあります。
担保付きローンでは、申込者の返済能力に加えて担保となる資産の評価額や権利関係なども審査対象となります。
そのため、無担保ローンとは異なる条件で審査される点が特徴です。
ただし、担保があれば返済能力にかかわらず融資を受けられるわけではありません。
また、返済できなくなった場合には担保を失うおそれがあるため、借入額や返済期間を慎重に確認してください。
審査に落ちた直後、焦って複数のビジネスローンへ一度に申し込むのは避けたほうがよいでしょう。
商品によっては申込情報が信用情報機関に登録され、審査時に確認される場合があります。
ただし、申込件数だけで審査結果が決まるわけではなく、「何社なら問題ない」「何か月空ければ通る」といった一律の基準もありません。
そのため、再申込を検討する際は、前回の申込内容や借入状況を見直し、条件に合う商品を絞ってから計画的に申し込むことが大切です。
ビジネスローンの審査を円滑に進めるには、申込前の準備が重要です。
審査基準は金融機関ごとに異なりますが、返済計画や事業計画、借入希望額、売上資料などは特に確認されやすい項目です。
ここでは、審査に備えて押さえておきたい4つのポイントを解説します。
ビジネスローンを申し込む前に、売上や利益、既存借入などを踏まえて無理のない返済計画を立てておきましょう。
毎月の返済額が事業の収支に対して大きすぎると、返済能力を慎重に確認される可能性があります。
そのため、季節による売上変動や突発的な支出も考慮し、余裕を持った計画にすることが大切です。
また、収支計画表などを用意し、どの程度の利益から返済するのかを具体的に示せれば、申込内容を説明しやすくなります。
事業計画書を求められる場合は、売上や利益の見通し、資金使途、返済計画などを具体的な数字と根拠で示すことが重要です。
また、過去の実績がある場合は、その推移を踏まえて今後の見込みを説明すると内容に一貫性を持たせやすくなります。
さらに、競合との違いや販売計画、想定されるリスクと対応策も整理しておきましょう。
単に将来性を強調するのではなく、なぜその売上や利益を見込めるのかを説明できる計画書に仕上げることが大切です。
借入希望額は、必要な資金を計算したうえで、事業規模や返済能力に見合う金額に設定することが大切です。
必要以上に高い金額を希望すると、資金使途や返済計画について詳しい確認を求められる場合があります。
まずは仕入れや設備費、外注費などの必要額を整理し、自己資金で対応できる分を除いて借入額を決めましょう。
また、何にいくら使うのかを具体的に説明し、どの収益から返済するのかまで示せるよう準備しておくと申込内容を伝えやすくなります。
返済能力を説明する際は、直近の売上や利益だけでなく、一定期間の売上推移が分かる資料を用意しておくと役立ちます。
月別の売上表や確定申告書、決算書、入出金の記録などを整理すれば、事業の収益状況を具体的に示せます。
また、売上に季節変動がある場合は、その理由もあわせて説明できるようにしておきましょう。
ただし、提出資料は商品ごとに異なるため、申込先が指定する書類を確認し、数字の根拠が分かる資料をそろえておくことが大切です。
ビジネスローンが通らない理由は、事業実績の不足や赤字決算、既存借入の多さ、信用情報、税金の滞納、書類不備などさまざまです。
審査基準は金融機関ごとに異なるため、1社で審査に落ちたからといって、すべての資金調達手段が利用できないわけではありません。
まずは申込内容や財務状況、返済計画などを見直し、改善できる点を整理することが大切です。
そのうえで、条件に合うビジネスローンへの再申込や、担保付きローン、日本政策金融公庫、制度融資、補助金・助成金、ファクタリングなども比較しましょう。
審査通過だけを目的にせず、返済負担や資金が必要な時期まで考慮し、自社に適した方法を選ぶことが安定した資金繰りにつながります。

葭中 直博
YOSHINAKA NAOHIRO
営業統括部長
資格
貸金業務取扱主任資格者・3級ファイナンシャル・プランニング技能士
略歴
大手金融会社で1996年より融資部門において営業・業務管理などの管理職を歴任。
2009年8月より株式会社アップスに入社し、現在営業部トップの営業統括部長として日々金融部門のディレクションを行っている。
座右の銘
愚行遺残(ぐこういざん)
根気よく努力を続ければ、山をも動かせるなど、どんなに難しいことでもいつかは必ず成功させれること