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公開日 2026.08.03 更新日 2026.08.04

事業用ローンの金利相場とは?低金利で借りるコツと審査通過の方法を解説

事業用ローンを利用する際は、借入先ごとの金利水準だけでなく、金利が決まる仕組みも理解しておくことが大切です。
なぜなら、適用金利は金融機関の種類に加え、審査結果、担保や保証人の有無、借入額、返済期間などによって変わるためです。
また、金利の差は毎月の返済額や総返済額に影響し、資金繰りにも関わります。

本記事では、金融機関別の金利の目安、金利を抑える方法、審査で確認されるポイント、金利以外の比較基準まで分かりやすく解説します。
ぜひ、事業に合った借入先を選ぶための参考にしてください。

事業用ローンの金利相場を金融機関別に比較

事業用ローンの金利は、借入先となる金融機関の種類によって差があります。
また、同じ金融機関でも、融資制度や審査結果によって適用条件は変わるため、金利だけを見て決めるのは適切ではありません。

ここでは、事業用ローンの金利相場を金融機関別に比較について解説していきます。

日本政策金融公庫の金利相場

日本政策金融公庫の金利は、ほかの金融機関と比べて低めに設定されやすい点が特徴です。

特に新規開業資金や小規模事業者向け融資では、年1.0%台から2.0%台前半が目安になります。
これは、中小企業や個人事業主の資金調達を支援する公的な役割があるためです。

ただし、適用金利は融資制度や審査結果、担保の有無で変わります。 そのため、希望する制度の条件を確認し、必要書類や事業計画を整えて申し込むことが大切です。

銀行融資(プロパー融資)の金利相場

日本政策金融公庫の金利は、ほかの金融機関と比べて低めに設定される傾向があります。
なぜなら、中小企業や個人事業主の資金調達を支える公的な役割を担っているためです。
特に、新規開業資金や小規模事業者向けの融資では、年1.0%台から2.0%台前半が目安とされています。

しかし、実際の金利は利用する融資制度、審査結果、担保の有無などによって変わります。

信用保証協会付き融資の金利相場

信用保証協会付き融資は、事業者が返済できなくなった場合に、信用保証協会が金融機関へ代位弁済する仕組みです。
そのため、金融機関が負うリスクが抑えられ、プロパー融資を利用しにくい事業者でも申し込みやすくなります。

金利は年1.5%から2.5%程度が目安で、地方銀行や信用金庫などで広く取り扱われています。

ノンバンク系ビジネスローンの金利相場

ノンバンク系ビジネスローンの金利は、一般的に年8%から18%程度と、銀行融資より高めです。
一方で、審査や手続きが比較的早く、無担保や保証人不要の商品もあるため、急いで事業資金を確保したい場合に利用しやすい特徴があります。

しかし、金利が高い商品を長期間利用すると、支払う利息が増え、資金繰りを圧迫しかねません。
そのため、借入額を必要な範囲に抑え、返済期間もできるだけ短く設定することが大切です。

不動産担保ローンの金利相場

不動産担保ローンは、土地や建物を担保に設定して事業資金を借りる方法です。
担保によって金融機関の貸し倒れリスクが抑えられるため、無担保のビジネスローンより低い金利で借りられる傾向があります。

金利の目安は、銀行で年1.5%から3.5%程度、ノンバンクで年3.0%から7.0%程度です。
しかし、実際の条件は担保不動産の評価額や申込者の信用力によって変わります。

ファクタリングの手数料相場

ファクタリングは融資ではなく、売掛金を売却して資金化する方法です。
手数料は契約形態や売掛先の信用力、債権額などによって異なり、2社間取引では高め、3社間取引では低めになりやすい傾向があります。

資金化までが早い一方、手数料が高額になると利益を圧迫するため、複数社の条件を比較することが大切です。

事業用ローンの金利が決まる仕組みと要素

事業用ローンの金利は、金融機関や商品の種類だけで一律に決まるものではありません。
担保や保証人の有無、借入額、返済期間、申込者の信用力などをもとに、金融機関が貸し倒れのリスクを判断して設定します。

ここでは、事業用ローンの金利が決まる仕組みと要素について解説していきます。

担保・保証人の有無による違い

事業用ローンでは、担保や保証人を用意できるかどうかによって、適用される金利が変わります。
担保があれば、もし、返済が滞った場合でも、金融機関は資産を処分して貸付金を回収しやすくなる仕組みです。

また、保証人が付いていれば、申込者が返済できない場合に保証人へ返済を求められるため、貸し倒れのリスクを抑えやすくなります。

借入金額と返済期間の影響

借入金額と返済期間も、事業用ローンの金利を左右します。
一般的に、借入額が大きい融資では金融機関にとって取引規模も大きくなるため、一定の条件を満たせば金利が優遇されることがあります。

一方で、少額融資は審査や管理に必要なコストの割合が高く、金利も高めに設定される傾向です。
また、返済期間が長くなるほど、将来の業績悪化や貸し倒れのリスクが増えるため、金利が上がることもあります。

申込者の信用力と審査結果

申込者の信用力は、事業用ローンの金利や融資条件を決める重要な要素です。
金融機関は、決算書や確定申告書、現在の借入状況、過去の返済履歴、税金の納付状況などを確認し、継続して返済できるかを判断します。

そのため、売上や利益が安定し、借入金の返済や税金の支払いを期日どおりに続けている事業者は、低い金利を提示されやすくなります。
一方で、赤字が続いていたり、返済の延滞や税金の滞納があったりすると、金利が高くなるだけでなく、融資を受けられないこともあるでしょう。

事業用ローンを低金利で借りるための5つのコツ

事業用ローンを低い金利で借りるには、金利の低い金融機関を探すだけでなく、審査で信用力を適切に伝える準備も必要です。
また、担保や保証人、公的な融資制度などを活用すると、借入条件が良くなることもあります。

ここでは、事業用ローンを低金利で借りるための5つのコツについて解説していきます。

複数の金融機関を比較検討する

事業用ローンの金利や審査基準は、金融機関や商品によって異なります。
そのため、最初から1社だけに絞らず、日本政策金融公庫、銀行、信用金庫、ノンバンクなど、複数の借入先を比較することが大切です。

また、比較するときは表示金利だけでなく、保証料、事務手数料、融資までにかかる期間、返済方法なども確認してください。
金利が低くても諸費用が高ければ、支払総額がほかの商品を上回ることがあります。

担保や保証人を準備する

担保や保証人を準備できると、事業用ローンの金利が低くなる可能性があります。
なぜなら、担保や保証人が付くことで、金融機関が負う貸し倒れのリスクを抑えられるためです。
担保には不動産や預金などがあり、担保価値が高いほど融資額や金利の条件が良くなることもあります。

また、保証人は、もし、申込者が返済できない場合に代わって返済義務を負う立場です。
しかし、返済不能になると担保資産を失ったり、保証人の生活や財産へ影響を及ぼしたりするおそれがあります。

説得力のある事業計画書を提出する

低い金利で事業用ローンを借りるには、返済の根拠が分かる事業計画書を提出することが大切です。
金融機関は、借入金を何に使い、事業によってどの程度の収益を得て、どのように返済するのかを確認します。
そのため、事業内容、市場の状況、売上と利益の見込み、資金使途、返済計画を具体的な数字で示してください。

また、根拠のない楽観的な予測では信用を得にくいため、過去の実績、契約書、見積書、受注予定などの資料を添えると説得力が増します。
作成方法に不安がある場合は、商工会議所や税理士などへ相談し、数字に矛盾がないか確認してから提出しましょう。

公的機関の融資制度を活用する

日本政策金融公庫や自治体の制度融資を活用すると、民間のビジネスローンより低い金利で借りられる可能性があります。
公的な融資制度は、中小企業や個人事業主の経営、創業、設備投資などを支援する目的で設けられているためです。

また、自治体によっては、融資の利息や信用保証料の一部を補助する制度も用意されています。
しかし、利用条件、融資限度額、対象となる資金使途は制度ごとに異なるため、事前の確認が欠かせません。

繰り上げ返済・一括返済で利息を圧縮する

繰り上げ返済や一括返済を利用すると、借入残高を早く減らせるため、その後に発生する利息を抑えられます。
利息は借入残高と返済期間に応じて計算されるため、手元資金に余裕がある時期に返済を進める方法は、総返済額の削減に有効です。
しかし、金融機関や商品によっては、繰り上げ返済手数料や違約金が発生することがあります。

また、返済を優先して手元資金を減らしすぎると、仕入れ代金や人件費などの運転資金が不足しかねません。
そのため、手数料を含めて利息の削減効果を試算し、今後の資金繰りに必要な現金を残したうえで実行することが大切です。

事業用ローンの審査に通過するためのポイント

事業用ローンの審査では、事業の収益性や安定性、申込者の信用力、借入金の使い道などが重要な確認項目です。
また、提出書類に不足や誤りがあると、審査が長引いたり、評価に影響したりすることがあります。

ここでは、事業用ローンの審査に通過するためのポイントについて解説します。

決算書・確定申告書の準備

決算書や確定申告書は、事業用ローンの審査で収益性や返済能力を確認するための重要な資料です。
法人は決算書、個人事業主は確定申告書を提出し、売上、利益、経費、資産、負債、既存借入の状況などを確認されます。
そのため、直近の書類を正確用意し、金融機関から求められた場合には過去数期分も提出できるようにしてください。

また、売上や利益が大きく増減している場合は、その理由を説明できる資料も必要です。
書類に誤りや不足があると、審査が長引くだけでなく、管理体制に不安があると判断されかねません。

信用情報を健全に保つ

事業用ローンの審査では、申込者や法人の信用情報も確認されます。
信用情報には、クレジットカード、各種ローン、割賦契約などの利用状況や返済履歴が登録されており、支払いの遅延や未払いがあると審査に影響することがあります。
そのため、日頃から返済日や支払期日を管理し、遅れずに支払うことが大切です。

また、短期間に複数のローンへ申し込んだり、不要な借入やカード契約を増やしたりすると、資金繰りに問題があると判断されることもあります。

金利以外で確認したい事業用ローン選びの基準

事業用ローンは、金利の低さだけで選ぶと、資金が必要な時期に間に合わなかったり、手数料によって負担が増えたりすることがあります。
そのため、融資実行までの期間、借入可能額、返済期間、諸費用も含めて比較することが大切です。

ここでは、金利以外で確認したい事業用ローン選びの基準について解説していきます。

融資実行までのスピード

事業用ローンを選ぶ際は、申込日から融資金を受け取るまでの期間も確認する必要があります。
資金が必要な時期に融資が間に合わなければ、仕入れ、設備投資、取引先への支払いなどに影響が出るためです。
一般的に、ノンバンク系ビジネスローンは審査や手続きが早く、銀行融資や日本政策金融公庫は、書類確認や面談に時間がかかる傾向があります。

一方で、融資の早さを重視する商品は、金利や手数料が高くなることも少なくありません。
そのため、必要な資金額と入金希望日を明確にし、金利や総返済額とのバランスを考えて選びましょう。

借入可能額の上限

借入可能額の上限は、金融機関や事業用ローンの商品によって異なります。
しかし、商品に記載されている上限額まで、必ず借りられるわけではありません。
金融機関は、事業の売上、利益、自己資本、既存借入の返済状況などを確認し、申込者が無理なく返済できる金額を判断します。
そのため、大きな限度額が設定された商品でも、審査結果によって融資額が希望を下回ることがあります。

また、必要以上に借りると利息が増え、毎月の返済が資金繰りを圧迫しかねません。
したがって、借りられる上限ではなく、設備代金や仕入れ代金など、明確な資金使途に基づいて必要額を計算することが大切です。

返済期間の柔軟性

返済期間は、毎月の返済額と完済までに支払う利息の総額に関わる重要な条件です。
返済期間を長く設定すると、月々の返済額は抑えやすくなります。

一方で、利息を支払う期間が延びるため、総返済額は増える傾向です。
反対に、返済期間を短くすると利息を減らしやすいものの、毎月の負担が重くなり、売上が少ない月の資金繰りに影響することがあります。
そのため、平均的な売上だけでなく、入金サイクルや季節による売上変動も踏まえて返済期間を決めましょう。

また、返済期間を途中で変更できるか、繰り上げ返済が可能か、手数料がかかるかについても契約前の確認が必要です。

手数料や保証料などのコスト

事業用ローンでは、金利以外に手数料や保証料が発生する場合があります。
たとえば、事務手数料や印紙代、信用保証協会付き融資の保証料などが加わると、実質的な負担は金利だけでは判断できません。

また、金利が低く見えても、初期費用や保証料が高ければ総コストが増えることがあります。

事業用ローンの金利に関するよくある質問

事業用ローンを検討する際は、法律で定められた金利の上限や、固定金利と変動金利の違いなどに疑問を持つ方もいるでしょう。
また、金利、利息、年利の意味を混同すると、商品の比較が難しくなります。

ここでは、事業用ローンの金利に関するよくある質問について解説していきます。

事業用ローンの法定金利の上限はいくらですか?

事業用ローンの上限金利は、利息制限法によって借入元本の金額別に定められています。
元本が10万円未満の場合は年20.0%、10万円以上100万円未満の場合は年18.0%、100万円以上の場合は年15.0%が上限です。 そのため、貸付業者は原則として、これらの上限を超える利息を有効に請求できません。

しかし、融資契約では事務手数料や保証料などが別に発生することがあります。
また、手数料という名称でも、実質的に利息と判断される費用は金利規制の対象となることがあるでしょう。

変動金利と固定金利はどちらが有利ですか?

変動金利と固定金利のどちらが有利かは、借入期間、当初の金利、今後の市場金利、事業の返済能力によって異なります。
変動金利は、固定金利より当初の金利が低く設定されることがありますが、市場金利が上昇すると返済額や利息負担も増えるおそれがあります。

一方で、固定金利は契約期間中の金利が変わらないため、返済額を見通しやすく、資金計画を立てやすい点が特徴です。

金利と利息・年利の違いは何ですか?

金利、利息、年利は、事業用ローンを比較するうえで意味を分けて理解する必要があります。
金利とは、借入元本に対してどの程度の利息が発生するかを示す割合です。

一方で、利息は借入金を利用する対価として、実際に金融機関へ支払う金額のことです。
例えば、100万円を年5%の金利で1年間借りた場合、単純計算では5万円の利息が発生します。

また、年利は1年間を基準として示した金利であり、月単位の月利や日単位の日歩とは計算期間が異なります。

まとめ:事業用ローン金利相場を知り賢く借りる方法

事業用ローンの金利は、日本政策金融公庫、銀行、信用保証協会付き融資、ノンバンクなど、借入先によって大きく異なります。
また、担保や保証人の有無、借入額、返済期間、申込者の信用力も適用金利を左右する要素です。
そのため、複数の金融機関を比較し、金利だけでなく、手数料、保証料、融資までの期間、返済条件を含めて選ぶ必要があります。

さらに、正確な決算書や説得力のある事業計画書を用意し、日頃から支払いや納税を適切に管理することも大切です。
必要な資金額と返済能力を見極め、自社の資金繰りに無理が生じない借入方法を選びましょう。

監修者

葭中 直博
YOSHINAKA NAOHIRO

営業統括部長

資格

貸金業務取扱主任資格者・3級ファイナンシャル・プランニング技能士

略歴

大手金融会社で1996年より融資部門において営業・業務管理などの管理職を歴任。
2009年8月より株式会社アップスに入社し、現在営業部トップの営業統括部長として日々金融部門のディレクションを行っている。

座右の銘

愚行遺残(ぐこういざん)
根気よく努力を続ければ、山をも動かせるなど、どんなに難しいことでもいつかは必ず成功させれること